診療室

歯は折れます

昨日、小中の同級生からメールがありました。

なんでも、彼の知り合いが歯の不具合で近隣の歯科医院へ行ったところ「歯が折れてますね」ってことで抜歯になったのだとか。その知り合いは「歯って折れるの?」という疑問が湧き、同級生に歯科医(オイラのことね)がいる彼に相談したそうです。
その同級生も歯科医ではありませんので「転んでぶつけたとか、交通事故でも無い限り歯が折れるなんて無いよねー」とのメールでした。

「想像以上に歯は折れること、今日も破折が原因による抜歯が2例あったこと、それに、、、自分自身も歯が折れて先日抜歯してもらったこと」を伝えました。

歯は折れます

そして「歯が折れている」ことを患者さんに告げると「ぶつけた覚えは無い」「そんなに硬いものは噛んでいない」という返答があります。
「ぶつけて折れた」「硬いものをガッツリ噛んでしまい折れた」、、、確かにそういうケースは珍しいです。
ですが、歯は折れるのです。

急性外傷の場合、おおよそ原因はひとつです。
例えば「自転車で転んだため前歯をぶつけた衝撃」ですよね。もちろん「上の前歯が出っ歯の場合は特に折れやすい」とか、いろいろな要因も影響します。

ですが「知らんうちに折れてた、、」という原因は1つだけとは限らなく、いろいろな要素が絡み合います。
年齢(ご高齢ほど折れやすい)、歯の神経のあるなし(無いほうが折れやすい)、噛み合わせのバランス(左側をその歯1本だけで支えてたとか)、インプラトの対合歯や臨在歯(人間はインプラント部では気がつかないほどの大きな力で噛んでるらしい)、歯ぎしり食いしばり、、、多々あります。

ちなみに東京医科歯科大学の保存科の1ヶ月の初診患者462人中、118人が歯の破折だったのだとか。25パーセントですからかなりの数値ですよ。

 

秋刀魚が美味い季節ですね
秋刀魚が美味い季節ですね

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top