診療室

クラスプ

まあまあの量の積雪があり除雪に90分ほどかかりました。

ところでクラスプについてです。一般的にクラスプとは「止め金具」という意味ですのでアクセサリーのフックのようなモノもすべてクラスプなんですけど、ココで書いているクラスプは「入れ歯を支える金具」です。

そのクラスプには写真の矢印で示しているように三角形の出っ張りが必要です。レストと呼ばれていますが意外と重要です。入れ歯(義歯)のピンク部分はただ乗っかっているだけなら沈み込みます。その沈み込みを防止するために必要なんですよね。
入れ歯の型を取る時に「入れ歯のバネが掛かる歯の角をちょっと削りますね」などと説明をして歯を削ることもありますがレストが乗っかる場所がほしいためです。「レスト座形成」だとか「レスト調整」などという呼び方をされています。

ところがですね。そのレスト部分ってのがたまに壊れて飛んじゃいます。そりゃあ毎日何十キロという力を支えてるんですから壊れることもあります。壊れると入れ歯が沈み込みますので「入れ歯があたって痛い」という現象が置きます。ですが、使っているご本人は「クラスプのレスト部分がなくなって壊れちゃった」なんて気が付きません。

写真上のような単純な構造の義歯で、入れ歯のクラスプ自体が独立してる場合は「クラスプだけ取替え」で事足りることも多いです。ですが、下のような「ノンクラスプデンチャーの一部」だったり、クラスプ自体は他の金属と一塊となって作られている場合は「クラスプだけ取替え」が難しかったりします。

調子よく使えていた入れ歯が痛くなったら「レスト部分」を観察してみてください。気が付かないうちに壊れているのかも知れません。また、たまに入れ歯の歯の部分で薄い紙などを噛んで紙を引っ張ってみて下さい。スルスルと抜けてきませんか?その場合、入れ歯の歯の部分を足すことも可能なので歯科医院で相談してみてくださいね。

この三角の部分です
クラスプの見えない入れ歯ですがレストは必要です

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